これから赤ちゃんを迎えるにあたり、育児休業(育休)の取得を考えている方も多いのではないでしょうか。
新しい生活への期待が膨らむ一方で、「育休中はお給料が出ないけれど、生活費はどうしよう…」といった経済的な不安を感じるかもしれません。
そんな育休中の家計を支えてくれる心強い制度が「育児休業給付金」です。
これは、雇用保険から支給される給付金で、育休中の収入減少を補い、安心して子育てに専念できるようサポートしてくれます。
しかし、この給付金は誰でも自動的にもらえるわけではなく、受給要件や手続きのタイミング、そして2025年4月から厳格化される延長手続きについて正しく知っておくことが大切です。
今回は、育児休業給付金の対象者や受給額、そして注意すべき法改正のポイントについてご紹介します。
育児休業給付金は誰がもらえる?
雇用保険に加入し休業前の就業実績などの要件を満たす人
まず大前提として、育児休業給付金は雇用保険の制度であるため、雇用保険に加入していることが必須です。
そのうえで、原則として「育児休業を開始する前の2年間に、賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上ある月が12ヶ月以上あること」が求められます。
もし、パートタイマーなどで働く日数が少ない場合でも、就業時間が80時間以上の月があれば、その月も「1ヶ月」としてカウントされます。
また、有期雇用契約(契約社員など)の方は、これらの条件に加えて、「子どもが1歳6ヶ月になるまでの間に、労働契約が満了することが明らかでないこと」という要件があります。
休業中の就業日数が一定以下であること(就業制限)
育児休業は本来、子どもの養育に専念するための期間ですが、労使協定などの会社との合意があれば一時的に働くことも可能です。
ただし、給付金を受け取るためには、「支給単位期間(原則1ヶ月)」ごとの就業実績が以下の範囲内に収まっている必要があります。
・就業日数が10日以下であること
・10日を超える場合は、就業時間が80時間以下であること
この上限を超えて働いてしまうと、その期間の給付金は支給されなくなるため注意が必要です。

いくらもらえる?受給額と期間のポイント
支給率は期間によって「67%」と「50%」に変わる
給付金の支給率は、育休の期間によって2段階に分かれています。
計算の基礎となるのは、育休前の「額面給与(賞与を除く)」です。
・育児休業開始から通算180日目まで:休業開始時賃金日額×支給日数の67%
・育児休業開始から通算181日目以降:休業開始時賃金日額×支給日数の50%
最初の半年間は給付率が高めに設定されており、育休初期の収入減の影響を抑える設計になっています。
なお、この給付金は非課税のため、所得税などはかかりませんし、翌年の住民税の算定対象にもなりません。
初回の振込は育休開始から約2〜4ヶ月後が目安
育児休業給付金の初回の振込は、育休が始まってからおよそ2〜4ヶ月後になるのが一般的です。
女性の場合、産後8週間の「産後休業(産休)」を経てから育児休業に入るため、申請はそのさらに後になります(産休中は健康保険から出産手当金が支給されます)。
また、給付金の申請は基本的に2ヶ月分をまとめて行います。
会社がハローワークへ申請し、審査を経て振り込まれるため、どうしてもタイムラグが発生します。
2回目以降も同様に2ヶ月ごとの申請となりますが、会社が申請手続きをしてから約1週間〜10日程度で振り込まれることが多いようです。
2025年4月から期間延長の手続きが変わります
給付金の支給期間は、原則として子どもが1歳になるまでです。
ただし、保育所に入れないなどの事情がある場合は、1歳6ヶ月(再延長で2歳)まで延長が可能です。
ここで特に注意したいのが、2025年4月からの制度改正です。
これまでは「保育所の入所保留通知書(不承諾通知書)」があることが延長の主な要件でしたが、2025年4月以降に延長を申請する場合は、要件が厳格化されます。
具体的には、市区町村が発行する保留通知書に加え、本人が記載する「申告書」や、保育所利用の申し込み内容(通所可能な範囲で申し込んでいるか等)を証明する書類の提出が新たに必要となる予定です。
単に給付金の延長目的で、あえて入所しにくい保育所に申し込むといったケースを防ぐ狙いがあります。
これから育休を取得される方は、必ず最新情報をチェックしておきましょう。

まとめ
育児休業給付金は、育休中の生活を支える重要な制度です。
最初の180日間は賃金の67%、それ以降は50%が支給されますが、2025年4月からは期間延長の手続きに新たな証明書類が必要になるなど、制度は適宜見直されています。
こうした法改正への対応や複雑な手続きをスムーズに進めるためには、会社側の適切なサポートが欠かせません。
しかし、企業のご担当者様にとっては、制度の把握や、2ヶ月ごとの申請手続き、添付書類の確認が大きな業務負担となることも事実です。
諏訪労務管理センターでは、こうした育児休業給付金の申請手続きをはじめ、社会保険・雇用保険の手続きをオンラインで迅速に代行しております。
「電子申請」に対応しているため、紙の書類のやり取りによるタイムロスや負担を軽減し、スピーディーな受給が可能です。
法改正にもいち早く対応し、従業員様が安心して育児に専念できる環境づくりをサポートいたします。
「手続きのミスや漏れが不安」「業務効率化を図りたい」とお考えの企業様は、ぜひ一度当センターへご相談ください。