給与計算の落とし穴!タイムカード集計で守るべき「1分単位」の鉄則 | 諏訪労務管理センター

給与計算の落とし穴!タイムカード集計で守るべき「1分単位」の鉄則

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給与計算の落とし穴!タイムカード集計で守るべき「1分単位」の鉄則

従業員を雇用すると、毎月の給与計算は避けて通れない重要な業務です。
特に、タイムカードの打刻時間をもとに労働時間を集計する作業は、正確さが求められる一方で、時間と手間がかかるため、多くの担当者の方が頭を悩ませているのではないでしょうか。
計算方法を間違えてしまうと、給与の未払いや過払いといったトラブルに繋がりかねません。

そこで今回は、タイムカードを使った給与計算の方法と、その際に知っておくべき基本的な考え方についてご紹介します。
日々の業務を効率化し、正確な給与計算を実現するための一助となれば幸いです。

タイムカード給与計算の方法とは

タイムカードに記録された出退勤時間から給与を計算するための集計方法は、大きく分けて2つあります。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、自社の状況に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。

Excelや電卓で手作業集計

まず考えられるのが、電卓やExcelなどの表計算ソフトを使って手作業で集計する方法です。

電卓を使う方法は最も手軽ですが、時間を分に直して計算する必要があったり、入力ミスが起きやすかったりする点がデメリットです。
特に従業員数が多い場合は、膨大な時間がかかってしまいます。

一方、Excelを使う場合は、あらかじめ計算式を組んだテンプレートを用意しておくことで、日々の出退勤時間を入力するだけで労働時間を自動で算出できます。
インターネット上で無料のテンプレートを探すことも可能で、新たなコストをかけずに始められるのが大きなメリットです。

ただし、どちらの方法もタイムカードから手で情報を転記する作業が発生するため、入力ミスという人的エラーのリスクは避けられません。
また、法改正があった際には、自分で計算式を修正する必要があり、専門的な知識が求められる場面もあります。

勤怠管理システムで自動集計

もう一つの方法は、勤怠管理システムを導入して集計を自動化する方法です。

勤怠管理システムを使えば、従業員が打刻した情報が自動的にシステム上に反映・蓄積されます。
そのため、Excelのように手作業でデータを転記する必要がなく、入力ミスの心配がありません。
月の集計作業も、ボタン一つで完了することが多く、給与計算にかかる時間を大幅に削減できます。

また、打刻忘れや入力漏れがあればシステムがエラーを検知してくれる機能や、法改正があった際にサービス提供会社が自動でアップデートしてくれる点も大きなメリットです。
給与計算ソフトと連携できるシステムを選べば、勤怠データの共有もスムーズに行えます。

月々の利用料というコストはかかりますが、その費用に見合うだけの正確性と業務効率の向上が期待できるでしょう。

給与計算の基本的な考え方とは

タイムカードの集計方法に関わらず、給与計算を行う上では、労働基準法で定められた基本的なルールを正しく理解しておく必要があります。
知らなかったでは済まされない重要なポイントを3つご紹介します。

準備時間も労働時間に含める

そもそも「労働時間」とは、会社の指揮命令下に置かれている時間のことを指します。
つまり、実際にデスクで作業している時間だけでなく、業務を行うための準備や後片付けの時間も労働時間に含まれるのが原則です。

具体的には、以下のような時間が該当します。

・制服や作業着への着替え時間
・業務に必要な道具の準備や清掃の時間
・参加が義務付けられている研修や朝礼の時間

これらの時間を労働時間に含めずに給与計算を行うと、賃金の未払いと判断される可能性があるため注意が必要です。

労働時間は1分単位で計算

労働基準法には「賃金全額払いの原則」があり、働いた分の給与は全額支払わなければなりません。
そのため、労働時間は原則として1分単位で計算する必要があります。

例えば、「15分未満の時間は切り捨て」といったルールを独自に設けることは、法律違反となります。
17時5分まで働いたのであれば、5分間の給与をきちんと支払わなければなりません。
これは、遅刻や早退で給与から控除する場合も同様で、実際に労働しなかった時間を1分単位で正確に計算する必要があります。

ただし、例外として1ヶ月の時間外労働、休日労働、深夜労働の合計時間については、事務処理を簡略化するために「30分未満の端数を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げる」という処理が認められています。

法定時間を超えたら割増賃金

労働基準法では、労働時間の上限が「1日8時間・週40時間」と定められており、これを「法定労働時間」と呼びます。
この法定労働時間を超えて従業員を働かせた場合や、深夜・休日に働かせた場合には、通常の賃金に加えて「割増賃金」を支払う義務があります。

主な割増賃金の種類と割増率は以下の通りです。

・時間外労働(法定労働時間を超えた分)
25%以上
・深夜労働(22時~翌5時)
25%以上
・休日労働(法定休日の労働)
35%以上

例えば、法定労働時間を超えて深夜に働いた場合は、時間外労働の25%と深夜労働の25%を合算し、合計50%以上の割増賃金が必要になります。
これらのルールを正しく適用し、未払いを防ぐことが重要です。

まとめ

今回は、タイムカードを使った給与計算の方法と、その基礎となる考え方についてご紹介しました。

給与計算の集計には、コストを抑えられる手作業と、正確で効率的な勤怠管理システムを利用する方法があります。
どちらを選ぶにしても、「準備時間も労働時間に含める」「労働時間は1分単位で計算する」「法定時間を超えたら割増賃金を支払う」という3つの基本原則は必ず守らなければなりません。

正確な給与計算は、法令を遵守するだけでなく、従業員との信頼関係を築く上でも不可欠です。
この記事を参考に、自社の勤怠管理や給与計算の方法を一度見直してみてはいかがでしょうか。

当社では、給与計算サービスや勤怠システムの導入サポートなども行っています。
従業員の給与計算などでお困りのことがあれば、諏訪労務管理センターまでお気軽にご相談ください。

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